園長 東 晴也
しばらく前、園の正面玄関脇の砂場で遊んでいたR君とIさんから、ふいに声をかけられました。
「えんちょーせんせー、(木の高い所を指さして)この木の上に、鳥の巣があるよ」
「えっ、……(目を凝らして確認して)本当だ。よくわかったね!」
毎日、この木の横を通っているのに、私はこの巣の存在に気づきませんでした。この子どもたちは、なぜ、このクヌギの木の、あんな高い所にある鳥の巣の存在に気付いたのだろうか?
今月、碁石チャボの「17番目に生まれたひよこ」について、E先生に言わせると、そう(17番目)なのだそうです(あんなにたくさんに生まれているので、どのひよこが13番目、14番目など分からなそうだが……)。しかも、そのひよこは親鳥に「育児放棄されています!」と。私には、そんなことは分からなかったが、こういう時のE先生の動物的勘は鋭い。E先生は、同じ鳥小屋でこのひよこが飼育されることに不安を覚えて、勤務後から翌朝までご自宅に引き取られた日が何日か続きました。そして、なんと先週末は、年長のKさんのご自宅にこのひよこがお世話になったらしいのです(ありがとうございました!)。
私は、土日も、園の動物たちに餌やりに来ています。でも、大きなくぬぎの木の上の小さなキジバトの巣の中の卵のことや、碁石チャボの17番目のひよこの体が小さくて弱々しいことなど、全く気付きませんでした。
園の中で、生きる小さな生命たちに、向き合う優しい眼差しが、ここにはたくさんある。
私もそんな優しい眼差しに、きっと支えられていることを忘れないでいようと思えた一日でした。
ちなみに、インドクジャクの母鳥の抱卵は、6週目に入りました!動物をたくさん飼育されている市内のM幼稚園T理事長先生からは、「孔雀は約4週間で孵るよ」と言われてるのですが……。(2025.6.30)
*「『園長!』の写真日記」は、ひかり幼稚園在園児及びそのご家族を念頭に、その日にあった出来事を写真と共に振り返りつつ、執筆するものです。