園長先生、新しい遊具はまだ!?

園長 東 晴也

私は、園を代表して、各方面の方々からご意見を拝聴することが度々あります。

しばらく前、運動会直前に、ご近所のある方から園長宛に文書をいただきました。運動会実施にあたって、園側に留意してほしいことや園が飼育する鶏の鳴き声(騒音)について等です。その翌日には、私も文書で丁寧に回答させていただいた上で、総練習も含め、運動会当日のマイクや音楽の音量は極力低くするなど、可能な限り対応させていただきました。これは引き続き園の課題でもあります。

先週末には、園のある保護者様からご意見をいただきました。
「園長先生には、どうしても言っておきたいと思って……(内容は略)」
と。私は、
「そうですね。失礼しました。これからは気をつけます。率直なご意見ありがとうございました。これからも何かありましたら、遠慮なく仰って下さいね」
といったお話をさせていただきました。

そして、なんと今朝は、Aさんが、登園するやいなや通園バッグを背負ったまま、私にこう言うではありませんか。
「えんちょーせんせい、あたらしいゆうぐ(遊具)はまだ!?」
思い返せば、2学期が始まってから、Aさんはうんていがなくなった理由や新しい遊具の設置時期を度々聞いてくるのです。私は、
「新しい遊具が来るのは2,3月らしいよ。もう少し待ってね」
と言ってきましたが、今朝の会話の最後に、Aさんは小さな声ではっきり言うのです。
「もっとうんていであそびたかったな。」(ごめんね、Aさん。)

Aさんは、園内の環境の変化に気づき、その理由を園長に尋ね、代替施設(新しい遊具)はいつ出来るのかを問い、最後に自らの主張を述べたのです。社会の現状変更に気づき、その理由を当該社会の代表者に尋ね、意見を持ち、主張する。しかも、感情的になることなく、冷静に主張する。これはもう、立派な主権者の態度です!

まいったなー。もうこうなったら、Aさんが絶対に喜ぶ遊具を設置するしかないな!Aさん、待っててね!

*「『園長!』の写真日記」は、ひかり幼稚園在園児及びそのご家族を念頭に、その日にあった出来事を写真と共に振り返りつつ、執筆するものです。